「基本的に、彼らの持つ映像スキルと・・それから『サイレントヒル』の世界観をよく理解されていたということですね。」
Game Developer誌とのインタビューにおいて、『サイレントヒル』シリーズのプロデューサーを務めるコナミのアキラ・ヤマオカは、同シリーズ最新作『サイレントヒル5』の開発を、何故カリフォルニアに拠点を置くアメリカのザ・コレクティブ社に発注したのか、その理由についてこう答えました。
そこで同誌が、アメリカの開発チームと日本の開発チームとの違いについて尋ねると、ヤマオカは、現在、日本のゲーム開発環境が抱える問題点を指摘し、日本のゲーム開発が窮地に立たされていることを明らかにしました。
「やっぱりアメリカの開発チームと仕事をするのは日本社内とは全く違いますね。勿論、それにはメリットもデメリットもあります。しかし全体的に見ればアメリカのスタッフの技術力は感動モノですよ。特に彼らの映像技術は素晴らしい。実際、アメリカはかなり先を行っていると思います。『サイレントヒル』だけじゃなくて、日本の業界全体で言えることなんでしょうが、アメリカの開発現場を目の当たりにしていると、ああ・・日本のゲーム開発はヤバイことになったなって。」
ヤマオカは、最先端のゲーム開発において、日本のゲームクリエイター全体に見られる、根深い問題について触れます。
「それには主に二つの原因があると思います。一つは日本の開発体制についてで、開発会社と販売を請け負う販売会社の乖離していること。できるだけ早く・安くを基本とする販売会社側の思惑が、開発会社への圧力となるのです。そのうえ実際に開発をやってる側は、僕みたいな年寄りばっかりで・・・もう疲れましたよ。給料もそんなに良くないしね・・・。まだハタチくらいの時だったら耐えられても、いつまでもそんな扱いだしね・・・。
それでゲーム雑誌に"重要なクリエイター"特集なんかがあって、いまだにサカグチさんのインタビューが載ってたりする訳でしょう?いやサカグチさんは物凄いクリエイターだけど、クリエイターとしては若くはないですよ。日本には若手クリエイターなんて滅多にいないですからね。一方、欧米を見るとみんな若いコがバリバリやってるわけでしょう。本当に驚くばかりですよ。
二つ目の理由として・・他のプロジェクトのことですが、開発中に問題が起こって新しいグラフィックドライバが必要になったと。まぁそんなことは必ずありますけど、何とか探し回ってドライバを見つけた、よし、じゃあOK。って日本ではそうは行かないんですよ。問題はそれが全部英語だってことです。まず探してきたドライバを日本語化しないといけない。そのうえしっかり英語の解るスタッフも多くないので、進行スピードはガタ落ち。ドライバの日本語化を待ってる間に、直感で適当にやってみたら解決しちゃってたり。このテのことが積み重ねって、遅れに繋がるんですよ。しかもこれは品質に直結する問題でしょう。これは大きな問題ですよ。」
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