PS3の独占タイトルとして期待のかかる『メタルギアソリッド4(MGS4)』ですが、同ゲームのアシスタント・プロデューサーであるコナミのライアン・ペイトンは、『MGS4』がコストを回収するには、
発売初日に100万本は売れる必要がある、とロイターに話しました。
また高コストな次世代機向けソフト開発に苦しむサードパーティが、PS3独占から多機種へのマルチに流れている現状についてSCEAのピーター・デイルは
「独占が崩れたからといって、PS3ユーザーは何かを失ったわけではない」と語り、PS3ユーザーを安心させました。
_ _ _ _ _ _ _ _
「僕らはファンに、『メタルギアソリッド4』を遊びたいのなら、PS3を買わなければいけないよ、と言っています。」
『MGS4』のアシスタントプロデューサーを務めるライアン・ペイトンはロイターにこう話し、一時期はマルチ展開の噂も出ていた『MGS4』が、PS3独占タイトルとして発売されることを再度強調、
「"プレイステーション"のブランドはいつも僕らにピッタリなブランドなんだ。だから僕らはPS3についてかなり楽観的な見方をしているよ。」と話しました。
しかしその一方で同氏は、
"『MGS4』がコストを回収するには、発売初日に100万本は売れる必要がある"とロイターに話し、独占タイトルであるが故の悩みを吐露しています。
米調査会社IDCのゲームアナリスト、ビリー・ピジョンによれば、次世代機向けの大型タイトルでは1本のソフト開発に"10~50億円"の予算がかかり、"50万本売れてようやくトントンになるかも"と指摘。
「大手のソフトメーカーでさえも、何度か痛い目にあっている。」と話します。そのため、次世代機向けタイトルにかかる開発コストは、できるだけ多機種で発売してリスクを避ける必要がありそうです。
実際、当初はPS3独占とされていたビッグタイトルである『GTA4』、『バーチャファイター5』、『デビルメイクライ4』などは、ライバルのXbox360でも発売されることが決定しましたが、ライバル機に販売台数で遅れを取っているPS3への独占供給を続けることにした『MGS4』は、収益面で厳しい現実が待っていると言えそうです。また大型予算ゲームの成功の一つの目安となる「100万本」を突破したPS3のゲームはこれまで2本だけしか達成されていません。
「我々も、ソフトメーカーは投資分を取り戻す必要があることを理解している。」
PS3陣営のマーケティング部門のトップであるピーター・ディル氏はこう語り、PS3独占供給のタイトルをマルチ化したサードパーティへ理解を示しました。
「ただ我々の観点からすれば、たとえあるゲームがPS3独占でなくなったとしても、実際にはPS3のユーザーが何かを失うわけではないのだ。」と語り、独占タイトルには固執しない姿勢を示しました。その一方で同氏は、2008年4月までに15本ものPS3独占タイトルが控えていることを付け加えました。
http://www.reuters.com/article/technologyNews/idUSLAU93973120071129?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0