Bloomberg.comに掲載された、爆発的なWiiの売上げを予測できなかったEAやサードパーティのソフトウェア開発体制の変化についての興味深い記事です。
* 意訳、誤訳多いかもしれないので注意
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=amWmy6_JG16U&refer=home
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Wiiでの挽回に懸命なエレクトロニックアーツ By Michael White
ゲームデザイナーのニック・アールとその開発チームは、『ゴッドファーザー』をニンテンドー社のWiiに急いで対応させる為に8ヶ月間もの期間を費やした。
こんなにも長くかかった理由・・ それはアールの雇い主であるエレクトロニック・アーツ社やその競争相手達が、モーションセンサーに連動した杖(リモコン)を使って、仮想の剣を振るったり、ゴルフのスイングのモノマネをしたり、誰かを締め上げたりする動作を実際にしなくてはならない、Wiiを過小評価していた為である。
その一方、各ゲームメーカー達は大部分の開発リソースを、従来型のコントローラーを備え、Wiiに2日先んじて発売されたソニーのプレイステーション3に注ぎ込んでいたのである。
現在では、各ソフトメーカーは・・・・
現在では、各ソフトメーカーは、アメリカと日本だけで350万台を売上げ、現在、最も売れているゲーム機となったWiiのオーナーを獲得する為に先を争っている。
「それらのメーカーは計画を撤回中です。」こう語るのはパイパー・ジェイフェレイ社のアナリストであるアンソニー・ギーカ。「各ソフトメーカーはそのゲーム機において、最高のブランドタイトルを投入する必要がありそうですが、それで利益を得るためには、後9~12ヶ月はかかるかもしれません。」
Wiiへのゲームソフト供給の不足は、サンフランシスコに拠をかまえる世界最大のゲームソフトメーカーであるエレクトロニックアーツに、この一年で収益を25%減させるだろうと語るのは、ノレンバーガーキャピタルパートナーのアナリストであるトッド・グリーンウッド。
2月のゲーム市場全体を見ると、市場の売上げは28%増と好調であったが、エレクトロニックアーツ社の株価はこの一年で2.3%しか上昇しておらず、世界最大の出版社としては、最も小さい利益に終わったのである。
■トップゲーム
市場調査会社のNPD Groupe社とエンターブレインの調べでは、この1月~2月のアメリカと日本でWiiはトータルで147万台を売り上げた。その間、PS3は約60万台、Xbox360は58万台を記録した。またヨーロッパにおいても、Wiiが市場をリードしている、とロンドンを拠点とする研究者は言う。
アメリカでの2月のゲームソフトの売上げトップ10を見ると、日本の京都に拠を構えるニンテンドー社によって作られたWiiのソフトが3つ食い込んだが、アメリカのソフトメーカーによって作られたWii用ソフトはトップ20に一つも入ることができなかった。
ニンテンドーはさらにそのリードを広げ、その他のメーカーにプレッシャーをかけている。マサーチュセッツを拠点とするIDC社のリサーチャーによると、ニンテンドーのWiiは今年度でさらに1600万台を出荷、計22億ドルを売り上げるだろうと予測した。これは現在約987万台で先行するXbox360や、今後910万台を出荷すると予測されているPS3を追きざりにする数値で、これを追いかけることが出来るのはXbox360だけだろうとも予測している。
Wiiのアピールに反応が遅れたソフトメーカーはエレクトロニックアーツだけではなかった。ニューヨークを拠点とし、『グランドセフトオート』シリーズを発売しているテイク・ツーインタラクティブソフトウェア社の広報は、現在、Wii用のソフトを発売する予定がないと語る。
カリフォルニアのアクティビジョン社は、今年中にも6本のWii用ソフトを発売する計画で、発売済みのものや来年以降に発売のソフトを含め、計11本のWii用ソフトでニンテンドーに次ぐ二番目に大きなソフトメーカーを目指すとコメントした。
■誤算
各ゲーム会社は、PS2での成功を元に、PS3が市場を支配すると予測していた、とポートランドのアルカディア・インベストメント社のアナリスト、ジョン・タイラーが語る。
ソニーは2001年以降、アメリカでの3770万台を含む、計1億台以上のPS2を売り上げ、最高の利益を手にした一方で、ニンテンドーの前世代機であるゲームキューブは、アメリカでは1170万台に終わったいたのだ。
だがその認識も、昨年の5月にロサンゼルスでWiiが発表され時に変わった。仮想のテニスラケット振る為に、そのゲーム機のデモに長い開発者達の行列が出来たのである。
「みんなそのコントローラを手にしてゲームをし始めるとこう言ったんだ。“これは楽しい。期待していた以上だ”」エレニトロニックアーツ社の最高経営者であるローレンス・プロブストは今年の3/5に開かれたモルガンスタンレーのカンファレンスにおいてこう発言した。
通常1年以上はソフト開発に時間がかかることを知っていた開発者達は、Wiiの発売まであと半年しかないことに頭を痛めた。
■移行
エレクトロニックアーツは、11月からWii用ソフトの開発を進めていたユタに拠点を置くヘッドゲートスタジオを買収し、『ゴッドファーザー』と『タイガーウッズゴルフ』の発売へこぎつけた。現在では1ダースの企画中ソフトの中から、年内中に6本のタイトルを発売する予定である。
「我々は、一旦開発計画を白紙に戻して、多くのリソースをWiiに移動させました。」エレクトニックアーツ社、レッドウッドショア・スタジオのアールが言う。結果的に『ゴッドファーザー』はプレーヤーが実際に手を使ってヌンチャクとリモコンを前後に揺さぶることで、ゲームの中で誰かを絞めあげるゲームに生まれ変わった。またリモコンで誰かを殴ったり、撃ったりすることもできる。「まるで誰かを本当に締め上げている感覚になりますよ」アールは言う。
Wiiは、それまでゲームの開発コストに200万~500万ドル以上かかっていた時代から、PS3やXbox360で2000万~3000万ドルかかりそうな状況で棚ぼた的な勝利を掴むかもしれない、とアナリストのタイラーは言う。そのうえで、Wiiは市場をさらに拡大し、ライバル以上に売上げを奪うだろうと言う。
■Ubisoft
『Rayman』や『トムクランシー』シリーズで知られるゲームのメーカーのUBIソフト社は、Wiiの優位さに素早く反応し、最も速く利益をあげた。同社のWii用ゲームソフトは昨年の12月四半期において収益24%増となる、4億500万ドルの売上げに貢献した。また同社の1月度の売上げでは、当初の10~12%増の予測を上回る、16%増となった。
パリに拠を置くこのUBIソフトのマーケティング責任者のトニー・キーは、12月までに7つのWii用ソフトを発売、さらに6つのゲームが企画中であると語る。「それは、もはや賭けでも何でもありません。我々に稼がせてくれる、現実的なシステムなんです。」