NGamer誌に掲載された、『Nights』プロデューサー、飯塚氏への独占インタビュー。
http://www.computerandvideogames.com/article.php?id=162369&site=ngm
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NGamer:まず最初に、しぶといファンをリラックスさせるための質問です。Wiiバージョンの『Nights』はオリジナルのゲームデザインを踏襲したものになりますか?
タケシ・イイヅカ:『NiGHTS』が帰ってくるこの11年間、ずっと待ち望んでいてくださった忠実なファンの方々の為に、初代Nightsのコンセプトを維持して、あの時の記憶を思い出させるようなものにする必要があると感じています。またそれをもって続編を待っていてくれたファンの方に感謝の気持ちを伝えたいです。彼らのサポート無しにはこのプロジェクトはありえなかった。「ありがとう」と言いたいです。
NGamer:オリジナルと離れたラディカルなゲームプレイを期待することは出来ますか?
タケシ・イイヅカ:オリジナルの『Nights』は、時折何をすればいいのかプレイヤーが判らなくなってしまうなど、あまり「ユーザーフレンドリー」なゲームではなかったと気づきました。そのため続編ではドラマチックなストーリーラインに沿って直感的に冒険を進められるようにするつもりです。
NGamer:ナイトピアンのムードによって音楽は変化しますか?
タケシ・イイヅカ:幸運なことに、オリジナルの音楽を手がけていたハタヤ氏が続編の音楽も手がけることになりました。ゲームデザインに大幅な改良を施し、ボリュームも増えましたので、現実的に言ってオリジナルとまったく同じものを使いまわすとは思っていません。我々はムードを盛り上げてくれる音楽がとても好きななのでハタヤ氏と協力して、特別なものを作りたいと思っていますし、我々は「JOURNEY OF DREAMS」について多くの新しい刺激的なアイデアがあると約束します。
NGamer:オリジナルにあった自由な動きは、モーションセンサーでも実現可能ですか?
タケシ・イイヅカ:初代『NiGHTS』(サターン版)では飛行体験を感じられる特殊な3Dコントローラもリリースされましたが、ニンテンドーWiiは、その革新的な飛行経験を再現する完璧な機会であると思いました。我々は現在、2種類のコントロール方法を使用できるよう設計しています。メインとしてはWiiリモコンを使用するものになりますが、「従来型」のコントローラーで遊ぶ方が快適だというファンの為に、ヌンチャクの代わりに(クラコンを?)接続できるようにしたいと考えています。
NGamer:オリジナルでは敵を捕まえて投げ飛ばす方法が使えましたが、Wii版で敵を捕まえることができますか?もし捕まえることが出来るならば、それはどのようなものになりますか?
タケシ・イイヅカ:他のアクションゲームと違って・・例えばソニックを例に挙げると、どこかを走り回って、敵に遭遇して・・となりますがNightsの仕組みは異なります。オリジナルの『Nights』は楽しく、自由な飛行システムを持ったユニークなゲームとしてデザインしました。そのルールは、色々な方法で敵と遭遇するものの、Nightsのフライトシステムとかち合うことなく、自然ににつくられていましたのでそれを継承したいと思っています。敵に「触れる」ことによって、Nightsはダッシュやループなど敵に能力を得ることができましたが、続編でもWiiリモコンを使うことでそれらの多様なアクションを実現することができます。
NGamer:「A-Life」システムも帰ってきますか?
タケシ・イイヅカ:「A-Life」システムはオリジナルでも特に人気の機能で、私達も気に入っています。しかし現在のところは、A-lifeを採用できるかどうかは調査段階です。
NGamer:『クリスマスナイツ』は、サターンの内蔵時計を上手く利用してゲームの別の世界を見せてくれました。それと少し似たものとして、今回は「お天気チャンネル」が利用されるとの事ですが、ゲームにはどのような影響があるのでしょうか?
タケシ・イイヅカ:Wiiにはエキサイティングな機能が沢山ありますが、我々が利用したいと思っている機能で、みんなを本当に驚かせることが出来ると思いますよ!
NGamer:Miiを使ってみるとか?
タケシ・イイヅカ:続編では、人間を取り巻く葛藤まで設計されていて、自己の発見と自分自身を信じることについての物語です。我々は人間のキャラクターとナイトピアのNightsが相互に作用するようにデザインしています。
NGamer:このゲームでは『ソニックと秘密のリング』のゲームエンジンを使用していますか?
タケシ・イイヅカ:『Journey of Dreams』は基礎段階から、Wiiに特化した完全に新しいエンジンで作られています。我々は新しいエンジンに含まれている非常に興味深いグラフィックエフェクトと処理方法を見つけました。今度はどうやったらハードウェアの限界を叩き出るかに熱中しています。
NGamer:『ソニックと秘密のリング』は、Nightsの影響が垣間見えました。・・例えば、「一本道」にソニックを配置することや、それによってもたらせた結果等ですが・・この事態を覆すために、あなたは『秘密のリング』から何かひらめいたことはありますか?
タケシ・イイヅカ:我々は続編を作るうえで、オリジナルのファンが楽しめるようなものにしたいと考えていますが、我々は出来る限りオリジナルのファンだけでなく、新しい世代のゲーマーにも恋に落ちてもらえるよう最高のゲームを作りたいと思っています。
NGamer:オリジナルでは強烈な猫のボス「クロウズ」との戦いを楽しみました。続編も巨大な猫は出てきますか?
タケシ・イイヅカ:続編には特に大きな猫は出てこないかもしれないですね。しかし我々は本当に素晴らしいナイトメアの世界とその住人達を構築しているので、あなたにもきっと楽しんでもらえると思います。まだ詳細をお話しすることはできないのですが、様々なゲームプレイで皆さんに楽しんでもらえると思います。
NGamer:僕らはオリジナルの『Nights』で友達とレースをして競うことを楽しんでいました。Wii版ではほんの少しでもマルチプレーのチャンスはありますか?
タケシ・イイヅカ:今のところ、マルチプレー機能について詳細をお話できるようなものは何もありません。しかし、続編については沢山の新しい機能について計画を立てているところです。
NGamer:『NiGHTS』が1996年にリリースされてから、長い間待ったわけですが、数あるソニックチームのゲームの中でも、何でこんなに長い時間がかかったのでしょうか?
タケシ・イイヅカ:『NiGHTS』が11年前リリースされて以来ずっと、私は続編を製作することを常に夢見ていて、そしてようやく、辛抱強く待っていてくれたあなたに新しい『Nights』をお届けすることができます!その間、私は何年もソニック関係の作品に携わっていたのですが、ニンテンドーのWiiが登場するまでは、『Nights』の続編を出すにふさわしいゲーム機が見つかりませんでした。これはずっと信じて待っていてくれたファンにありがとうを伝えるチャンスです。『Journey of Dreams』を愛してくれることを願っています!