かつて、アフリカの紛争地域で採れるダイヤモンドが、莫大な額の利権争いを貧しいアフリカ生み出し、人権を無視した奴隷労働やレイプ、そして大量殺戮を引き起こす原因になっているとして、国際的な圧力が高まり、ダイヤモンドの不買運動につながることがありました。
現在はそのダイヤの代替物として、あなたの持っているゲーム機が、血で血を洗う虐殺行為を引き起こす原因の一つになっているかもしれません。
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アフリカ最大の鉱物資源国であるコンゴ民主共和国(以下コンゴDR)で採取されている鉱物「コルタン」は、粉末上の「タンタル」へと精製され、ゲーム機に使われているコンデンサーなどの部品製造に欠かせない素材です。
そしてコルタンの採れる鉱山の多くは、コンゴDRに勢力をもつ、反政府武装勢力が支配しており、それらの武装勢力は、コルタンを採取・売却した利益で武器を購入し、他の武装勢力と争います。このような稀少な価値をもつ"レアメタル"が採掘される鉱山は、負の連鎖を生み、結果として多くの人々が殺され、レイプされ、飢餓で死んでいくのです。このような内戦が引き起こした死者は1996年以降、400万人以上にものぼると言われています。
そしてさらにこの状況を悪化させるかのように、コルタンを含む、レアメタルの世界需要は2000年以降、右肩あがりとなっているのです。現在、コンゴDRの内戦の原因の一つとなっているコルタン(タンタル)は、推計でオーストラリア産が世界市場の70%を占めており、市場に供給されているコンゴDR産のシェアについてはさほど大きなものではないと言われています。しかしその埋蔵量については世界の約80%がコンゴDRを含むアフリカ地域に眠っているとの調査もあり、その実態については判っていない部分が大きいようです。
ゲームポータルサイト、kotakuによれば、大手ゲーム機製造メーカーであるニンテンドーとマイクロソフトはいずれも、
"人権や法遵守を配慮し、紛争地域からの素材購入を行わないようサプライチェーンに要求している"との声明を発表していますが、コルタンなどのレアメタルが、ゲーム機の部品素材として使用されるまでには、多くの商社が間を仲介するため、その出所までをゲーム機メーカーが突き止めるのは困難なようです。
かつてダイヤモンドがコンゴの虐殺行為を助長しているという人権団体の主張は、世界的なダイヤモンドの不買運動につながりました。もちろん、コンゴDR産のコルタンを使用しないからといって、コンゴDRの内戦がすぐに止まる訳ではないでしょうが、、、。もしあなたの遊んでいるゲーム機がその殺し合いの原因の一つとなっているとしたら?あなたはゲームの不買運動に参加する準備はできていますか?
Did Buying Your Gaming Console Help Fund War Atrocities in the Congo?
http://kotaku.com/5574360/did-buying-your-gaming-console-help-fund-war-atrocities-in-the-congo
そのガジェット、コンゴ大量虐殺の資金源かもよ?
http://www.gizmodo.jp/2010/07/post_7252.html
DRコンゴ内戦の背景にある利益主義 私たちの生活と紛争の関係
http://homepage3.nifty.com/1000-sun/Zambia/People/CivilWar/War_background.html
Wikipedia:コンゴ民主共和国
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B4%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD